マクセルグループは、株主、投資家、顧客、社員等すべてのステークホルダーの視点に立った経営施策を実施することにより、中長期的な企業価値の向上を図っていくことを経営の基本方針の一つとしており、この方針に従い、経営の意思決定及び業務執行の迅速化ならびに監視体制の充実を両立させ、コーポレート・ガバナンスの強化に努めています。

2023年度 ハイライト

07 グループガバナンスの強化

G ガバナンス governance  「グループガバナンスの強化」デジタルブック閲覧 「役員メッセージ」 「統合報告書2024」より

グループ経営における実効的なガバナンスの構築(マネージメントの深化)
 KPI  全社横断組織の活動強化と適切なマネジメントシステムの運用強化などを通じて、グループガバナンスのさらなる強化を図る [結果] ◎ グループ内部監査の実施

グループシナジーを最大化するガバナンスの実践(技術、情報、マーケティング)
 KPI  グループワイドでのマーケットや顧客の情報共有及びグループ内技術の融合などを通じて、未来に魅力ある価値を創出する。マクセルグループとして基幹業務のIT基盤を統合(2027年度) [結果] ◎ IT基盤の統一に向けて

グループ内部監査

 マクセルグループのガバナンス強化と企業価値向上を追求するため、各種リスクを、リスク管理委員会で管理・検討しています。
また2年に1回の頻度で全グループ会社を対象に内部監査を実施しています。

内部監査実績

 マクセルグループには2024年3月末現在、国内4社、海外14社の連結対象子会社が存在し、それぞれの内訳は以下の通りです。2023年度は、このうち6社に対して内部監査を実施しました。この内部監査で挙がった課題に対しては、改善計画書を作成して1年以内に改善するようにPDCAを回しています。また、インターナルコントロール委員会を設置し、構成委員会への定期的なモニタリングを実施しています。内部監査や同委員会で挙がった課題は取締役会メンバーに展開し、改善につなげています。

マクセルグループ連結対象子会社
事業区分 国内 中国 アジア 欧米
製造 1 3 2 -
販売・サービス - 4 3 2
製造・販売 3 - - -

IT基盤の統一に向けて

 アクションプランである、「グループ経営における実効的なガバナンスの構築(マネージメントの深化)」達成のため、各事業・各グループ会社における基幹業務のIT基盤を統合し、販売・調達・生産・会計などの経営情報を一元的に収集・管理できる環境を整備しています。
 国内グループでの取り組みは、大きく3つのフェーズに分けて推進しており、MEX23の期間では、第2フェーズまでを遂行しました。
引き続き、2027年度までに基幹業務のIT基盤統合を完遂するよう進めていきます。

全社横断組織の活用

 マクセルグループではグループ間シナジーを創出し新事業の早期立ち上げにつなげるため、組織の垣根を越えた全社横断組織による開発案件の推進を進めています。
 中期経営計画MEX26期間においては、2030年にありたき姿を見据えて新事業を仕込み、持続的な成長を実現していきます。
 また今回 横串MIRAI(グループ横断による新事業創出活動)を通してシナジーの最大化を目的として新たなKPIをマーケティングと技術で設定をしました。今後は新しいKPIについて推進をしていきます。

グループシナジー交流会

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 新事業統括本部が主体となり、マクセルの各事業本部と各グループ会社のコア技術や開発テーマ、課題を共有し、コラボレーション開発を進めて新事業創出につなげるため、グループ間交流を継続的に実施しております。2023年度は7回にわたり開催し、交流会を通じて摩耗センサー、結着強度センサー、RTCモジュールを含む30件の開発テーマを特定しました。それぞれの製品の顧客課題解決に向けて、現在開発を進めています。

結着強度センサー
結着強度センサー

各回のテーマ

第1回: ゴム製品の開発トレンド・コア技術、3Dプリント可能な
ゴムやリサイクル可能なゴム
第2回: 電設工具の開発トレンド・コア技術、シェーバーのコア技術
第3回: 精密事業やDMS事業のコア技術
第4回: 電気鋳造(EF2)のコア技術
第5回: 粘着剤のコア技術
第6回: マイクロ電池のコア技術
第7回: セキュリティ製品のコア技術

MI(MaxellInnovation)活動(イノべーション創発の全社取り組み)を通したシナジーの最大化

 マクセルは2019年度より、新事業の継続的な創出をめざしたプロジェクト「MI(MaxellInnovation)活動」を実施しています。社員から製品のアイデアや事業提案を募り、評価・選考を経て事業化創出を推進する仕組みです。
 2023年度は社内外各研修・活動プログラムチームによる新事業提案形式のコンテスト(ピッチコンテスト)を社外の審査員にも加わっていただき実施しました。

ピッチコンテスト開催風景
ピッチコンテスト開催風景
技術融合・シナジーの最大化を目的としたピッチコンテストの開催

 2024年3月に第3回ピッチコンテストを開催しました。これまでの活動を通じて、数百件のテーマが集まりました。今後は社外の関係者とも連携し、上位入賞案件の事業化を目指して活動を進めていきます。

狙い

  • 新事業テーマを発掘できる人財育成、企業風土の醸成
  • コア技術の組み合わせ・融合による新事業テーマの創出
  • 2030年に向けて事業化につながる基礎テーマの探索