環境マネジメント
マクセルグループ環境方針の制定
マクセルグループは、経団連が定めた地球環境憲章を支持し、環境保全活動の指針として1996年6月に「環境保護行動指針」を制定しました。また、日本政府が2050年カーボンニュートラルの達成を目標化し、より一層のCO2削減が求められていることをうけて、2023年7月に「環境ビジョン」を制定しました。これらを統合してステークホルダーに対して簡潔かつ明確に伝えることを目的とし、2025年5月に
「マクセルグループ環境方針」を制定しました。
マクセルグループ環境方針
マクセルグループは、イノベーションの追求を通じて地球環境の保全に努め、誰もが安心して暮らせる持続可能な社会の実現に貢献します。
- 1.地球環境の保護
・地球環境問題は人類共通の重要課題との認識のもとに、環境との調和を経営の最優先課題の一つとして、全社をあげて取り組みます。
・マクセルグループが行う事業活動のバリューチェーン全体で温室効果ガス排出量を抑制し、脱炭素社会の達成に貢献します。
・廃棄物の発生を最小限に抑え、リサイクル率を向上し、循環型社会の達成に貢献します。
・環境を保護するための自主基準を設定し、管理水準の向上を図ります。
・自然環境への負荷を最小限に抑え、生物多様性の保全と持続可能な資源利用に努めます。
・環境目標を定め、定期的に見直すとともに環境マネジメントシステムと環境活動の継続的改善を図ります。
・万一、事業活動によって環境問題が生じた場合には、環境負荷を最小化するよう適切な処置を講じます。 - 2.法令遵守
・地域や国の環境関連法規制を遵守し、化学物質管理やコンプライアンスを徹底します。 - 3.環境に配慮した製品とサービスの提供
・環境に配慮した競争力の高い製品及びサービスの創出と市場への供給を通じて、社会に貢献します。 - 4.従業員への教育や意識向上
・環境教育の実施を通じてマクセルグループ全体へ周知徹底し、環境管理活動への理解と意識の向上を図ります。
環境活動目標
脱炭素社会の達成に向けた取り組み | |||
目標 | 2050年度 | カーボンニュートラルの達成 | 対象:Scope1、2(グローバル) |
2030年度 | CO2排出量削減率 50%以上(2013年度比) | 対象:Scope1、2(国内) | |
循環型社会の達成に向けた取り組み(省資源化とプラスチックなどの資源循環) | |||
目標 | 2030年度 | ・廃棄物生産高原単位(※1) 0.0450(トン/百万円)以下(2021年度比 19%削減) ・複合プラスチック廃棄物のケミカル、マテリアルリサイクル開始 対象:グローバル |
パリ協定発効以降、企業の事業拡大にかかわらずGHG排出総量を削減することが求められています。マクセルグループは、以前よりモノづくりにおける環境負荷低減活動を実施し、「環境活動による経済価値の創出」を重点課題(マテリアリティ)に選定してCO2排出削減の総量目標を掲げ事業を運営してきました。
2020年には日本政府が2050年カーボンニュートラルの達成を目標化し、より一層のCO2削減が求められていることをうけ、環境活動目標を定めました。脱炭素社会の実現に向けて、2030年度までに国内CO2排出量2013年度比50%以上削減(Scope1、2)を目標に、さまざまな取り組みを行います。2050年に向けては、工場での省エネ活動、再エネ導入、非化石証書活用を継続的に行うとともに、マクセルグループが開発する脱炭素技術の社会実装により、2050年度カーボンニュートラル達成(グローバルScope1、2)ならびに持続可能な社会の実現に向け貢献していきます。脱炭素技術としては、創業以来、磁気テープやリチウムイオン電池の開発ならびに製造において発展させてきたアナログコア技術のひとつである、分散・塗布技術を活用した電極の作製を通じて、CO2電解還元時に使用する「電解リアクター」などが挙げられます。また循環型社会の実現に向けては、廃棄物を出さない設計や製造をグループ全体に働きかける意味で廃棄物生産高原単位の目標を設定し、仕損低減から対応していきます。さらに、昨今の海洋プラスチック問題から廃プラスチック対策が重視されていることを受け、事業所から排出される複合プラスチック廃棄物のケミカル・マテリアルリサイクルについて検討し、2030年度にリサイクルを開始する目標を立てました。
NEDOムーンショット型研究開発プロジェクト
「電気化学プロセスを主体とする革新的CO2大量資源化システムの開発」への参画
マクセルは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のムーンショット型研究開発プロジェクトに、2023年4月より再委託先として参画しています。マクセルは、本プロジェクトにおいて、CO2電解還元時に使用する「電解リアクター」の開発を大阪大学と共同で実施します。マクセルが創業以来、磁気テープやリチウムイオン電池の開発ならびに製造において発展させてきた、アナログコア技術のひとつである、分散・塗布技術を活用した電極の作製を通じて、実用化に即した大型の「電解リアクター」開発を推進し、CO2の大量資源化に寄与します。
