事業環境の変化にスピード感を持って対応し、情報発信力を強化

社外取締役メッセージ メッセージ

社外取締役
村瀬 幸子

 私は、企業法務に携わる弁護士として培った全体を俯瞰し攻めと守りのバランス感覚などを活かした提言に努めています。株主の関心が高い長期的な企業価値向上についても強く意識し、意見を述べています。絶え間なく変化していく事業環境に対応するため、経営陣はスピード感を持って、やるべきこと、発信すべきことを着実に実行していくことが重要であると考えています。
 当社の2025年度の業績は厳しいものとなっていますが、前中期経営計画MEX23で売上規模重視から収益性と資本効率の向上を重視する経営にシフトチェンジしつつ、MEX26で成長事業を中心に種をまき、ポートフォリオ改革を進め、その先で飛躍するという大きなストーリーに沿って着実に前進しています。
 今後は、事業計画の前提条件の変化や潜在的リスクに対する感度を高め、より早い段階から迅速に対応していく必要があります。私も、社外取締役としての役割を果たすために、社内外問わず積極的な情報収集に努め、事業環境の変化に対する解像度を上げることが重要であると認識しています。
 また、企業価値向上の源のひとつである社員のモチベーションを高め、一人ひとりの力を最大限に引き出すためには、当社が新しいことにチャレンジし成長していることを社員が実感できることが大事です。社員が発信できる場や新しいビジネスの提案ができる機会を設けていることは重要であり、評価しています。
 当社には長い歴史のなかで培ってきた技術力があり、世界に打って出る力もあります。課題であった技術力の稼ぐ力への変換に関しては、新事業統括本部による課題解決型開発の推進や営業統括本部によるグローバル技術営業体制の強化により、その高い技術力と社会へのニーズへの提案力は両輪となってかみ合い始め企業価値向上の駆動力となってきています。今後、長期的に企業価値の向上を図っていくなかで、今、何をすべきかを意識し、スピード感を持って取り組むとともに、その成長ストーリーの発信を強化することが重要であると考えています。

全事業部門が会社の成長を背負っていく誇りと覚悟を持て

社外取締役メッセージ メッセージ

社外取締役 監査等委員長
指名・報酬委員
相神 一裕

 私は取締役会において、常に株主の皆様の視点を意識して、緊張感を持って議論に臨んでいます。純利益の水準がステークホルダーの皆様にとって納得感のあるものであるかは、私の監督における重要事項です。また、取締役会では私自身の国内外での事業経験を活かし、時には失敗談や苦言も交えながら具体的なアドバイスを行い、その提言が成果を生むまで責任を持って見届けるようにしています。監査等委員として各拠点を回り、直接現場の悩みや要望を聞き、経営への提言をすることも重要な責務と考えています。
 当社の事業戦略として、村田製作所様からの一次電池事業の譲受は成長戦略への一歩であると高く評価しています。一方で、当社の課題として、市場の声を的確に捉え事業戦略や商品開発に反映させるためのマーケティング力のさらなる強化が必要であると感じています。そのため、経営陣への一点目の要望としては、今まで以上に経営幹部や担当者が顧客へ訪問する機会を増加させ、顧客の要望に応えるべく社内での議論を活性化させてモノづくりをしていただきたい。二点目としては、持続的な成長のためにコーポレートを含む全事業部が問題意識を持ち、他社との協業も視野に入れた成長戦略の促進を行って欲しいということです。当社は素晴らしいコア技術を持っていることを忘れずに、主力であるエネルギー部門を中心に機能性部材料部門、光学・システム部門を含めた全事業部門各々が会社の成長を背負っていく誇りと覚悟を持って進んでいただきたいと考えています。そのためにはさらなる部門間の人財交流を実施してコーポレート部門や各事業部門の長所をどんどん取り入れ、短所は排除していくことを互いに実行する体制構築を望みます。
 最後に、今回新しい取締役と執行役員体制となりましたが、ガバナンスの実効性を高めるためには取締役と執行役員との連携強化が必要です。特に若返った執行役員には自分の意見を活発に発言し、とことん議論を活性化させていただきたいと考えています。

リスク・人財マネジメントを徹底し新たな価値創造で利益率を高めよ

社外取締役メッセージ メッセージ

社外取締役 監査等委員
指名・報酬委員長
秦 和義

 私は、「株主視点での経営管理」をキーワードとして取締役会に臨んでいます。具体的には、目標の目線が株主の期待する水準を超えているか、特に営業利益率とROICを重視し、厳しく指摘しています。赤字事業は早期黒字化が必要ですが、「黒字なら数パーセントの利益率でもいいだろう」という目線ではなく、個別事業で営業利益率15%程度をめざさなければ全社での目標「10%以上」は実現できません。マクセルならではの差別化された価値を持った、お客様にとって必要不可欠な製品を提供することにより、利益率目標を実現する好循環を生み出すことを期待しています。
 取締役会は、モニタリング型への移行を進めようと議論を始めており、今回、社外取締役を増やし、社内取締役を減らしました。また、取締役、執行役員の若返りも進め、新たな未来を作っていく視点で経営議論を行える体制を整えていきます。
 ポートフォリオ経営では、人財を優先分野に集めることが重要です。従業員自身が異なる事業でどのような価値を提供できるのかを実感できるように、若い時からシステマチックに人財のローテーションを行う仕組みが必要であると過去数年にわたって提言してきましたが、未だ道半ばです。次期中期経営計画で仕組みが構築され、実践されることを期待しています。
 2025年度の業績は計画未達となり、2026年度もMEX26の当初計画に届かない予想となっており、大きな反省が必要です。個別施策は着実に進めていますが、環境変化への対応に時間が掛かり過ぎているように見えます。リスクマネジメントのあり方を根本から見直し、事業環境に大きな影響を与えるリスクと対策について、経営レベルで日頃から議論する体制を整備したいと考えています。

グループ・マネジメントを注視し、顧客との価値共創を重視

社外取締役メッセージ メッセージ

社外取締役 監査等委員
指名・報酬委員
青木 暢子

 私はこれまで長く外資系企業の経営に関与し、2026年6月にマクセルの社外取締役に就任しました。株主、経営陣からは、社内の論理にとらわれない多様な視点を経営に持ち込むことを期待されていると認識しています。
 マクセルは国内外においてさまざまな事業やグループ会社を展開していますが、事業間・グループ会社間での相互作用によるイノベーションを起こし、総合力を成長に活かすグループ・マネジメントが求められます。また、海外子会社を含むグループ・ガバナンスも企業価値向上に不可欠であり、私は監査等委員として、グループ全体で内部統制が機能していることを、関係部門と連携しながら確認していきたいと考えています。
 MEX26においては、成長戦略と財務戦略の両輪を回し、事業ポートフォリオ改革も進んでいますが、今後は新規事業や海外を含む新たな市場開拓も必要です。リスクとリターンを冷静に見極め、挑戦すべき局面では後押ししていきたいと考えています。また、資本効率のさらなる向上に向けた取り組みについても、提言していきます。
 あらゆる分野においてAIが不可欠とされるなかで、マクセルのアナログコア技術はデジタル技術だけでは成し得ない、複雑で繊細な領域のモノづくりを実現させる技術であり、一層の成長の可能性を感じます。今後、マクセルが中長期的な発展を実現するためには、この技術力を活かしてお客様の事業変革や成長に貢献できるように、新たな価値をお客様とともに共創していくことが必要です。そのためには、経営陣、従業員一人ひとりが未知の世界に挑戦し続ける企業風土、仕組みが鍵になると考えています。

選任理由)日本アイ・ビー・エム株式会社及びコベルコシステム株式会社において監査役を務めるなど、財務及び会計部門ならびに会社経営における長年の豊富な経験と深い知識を有することから、独立した立場から当社の経営を監督し、適切な助言・提言をいただくことを期待したため。

2026年9月 「統合報告書 2026」より

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