取締役

社外取締役 村瀬 幸子

PROFILE  
1995年ニチハ株式会社入社。2008年弁護士登録し、成和明哲法律事務所入所。その後、複数の上場企業の社外監査役を経て、2020年6月当社取締役に就任。企業法務を中心とした弁護士としての豊富な経験・専門性と上場企業の社外役員経験・知見を活かして、当社のコーポレート・ガバナンス強化と企業価値向上に取り組んでいる。

 

イノベーションを促進するコーポレート・ガバナンスの構築を

 企業経営のあるべき姿は、会社によって異なります。事業内容や 事業環境などに合わせた最適なガバナンス体制をとることが重要 であり、その指針の一つとなるのがコーポレートガバナンス・コード ですが、これを形式的に当てはめるのではなく、取捨選択をしなが ら適宜変化させていくことが大切です。

 マクセルグループの経営改革を進めていくうえで重要となるのは、メーカーとして常にイノベーションを創造し続けるガバナンス構造の構築です。イノベーションを追求するために必要なリスクテイクを適切にとることを常に考えておかなければいけません。このリスクテイクの分野で、私の弁護士としての経験や知見が期待されているのだと認識しています。企業に大きなダメージを与える規模のリスクは急に発生するのではなく、その手前でいくつかのアラート(端緒)が鳴っていますが、これを見逃したり、過小評価することで企業が大きなダメージを受ける傾向があります。これまでの企業法務の経験を活かしたリスクの端緒への気づきやリスクの予想、判断によって、マクセルグループが適切にリスクテイクし、新たなミッション「独創技術のイノベーション追求を通じて持続可能な社会に貢献する」を果たすことができるようサポートしていきます。

 またマクセルは、厚生労働省が推進する「えるぼし認定」で2つ星を取得するなど、女性の活躍促進に積極的に取り組んでいます。女性の活躍促進はダイバーシティの一例ですが、本来ダイバーシティ推進の目的とは、様々な立場から意見を出し合うことにより判断の幅を広げることであり、これは経営判断においても同じです。均質的な人財のみで物事を見るのではなく、そこに、国籍、年齢、ジェンダー、経歴などが異なる人財が取締役会のメンバーとなり多様性を確保することで様々な気づきが増え、新しい気づきはイノベーションを生みだすチャンスにつながり、新たなリスクに気づくことにもつながります。マクセルホールディングスは、2020年6月から、社外取締役として、外国人で投資家であるブライアン・K・ヘイウッド氏と女性で弁護士資格を有する私が社外取締役として就任したことにより、取締役会の多様性が進みました。私は、マクセルグループ社内のダイバーシティの発展にも貢献していきたいと思います。

 世界は新型コロナウイルス感染症の拡大というこれまでに体験したことのない状況に置かれ、メーカーなのに工場を休業しモノが作れない、飲食店なのに店内で飲食を提供できないというような会社の基礎を揺るがす事態が生じています。こういった事態に直面した際に、その会社を支えるコアコンピタンスは何かということが大事になってきます。マクセルグループは、アナログコア技術である「混合分散(まぜる)」、「精密塗布(ぬる)」、「高精度成形(かためる)」という技術要素で新しい価値を生み出していくことをコアコンピタンスにしていますが、このような困難に直面した際に、マクセルグループがアナログコア技術をコアコンピタンスとして、いわゆるピンチをチャンスに変え、企業価値をいかにして向上させていくかということを柔軟にスピーディーに意思決定していくことも必要だと思います。取締役会の多様性を活かし活発な議論を進めたいと思います。

 マクセルグループは、技術力のある会社で、これまで世界初の技術もたくさん生み出してきました。今後は、その技術力をいかに利益につなげていくか、どのように持続可能な社会の実現に貢献していくのかというプラスアルファの部分に期待しています。そのプラスアルファの部分を強化するために、今マクセルグループは変化していかなければいけない時期に来ています。その経営改革の成功に向け、コーポレート・ガバナンスの充実に貢献していきたいと思います。

マクセルホールディングス株式会社
社外取締役
村瀬 幸子