取締役

社外取締役 ブライアン・K・ヘイウッド

PROFILE  
1991年J.D. Power and Associates入社。事業会社や金融機関を経て、日本におけるエンゲージメント投資の先駆けとなったグローバル投資ファンドであるTaiyo Pacific Partners L.P.を共同設立した。CEOとして、数多くの日本企業への投資実績及び事業再生・育成支援を経験し、2020年6月当社取締役に就任。これまでの知見を活かして、当社の事業構造改革を通じて長期的企業価値の最大化に取り組む。

 

組織の中に閉じ込められたパワーを「解放」し、マクセルのトランスフォーメーションをサポート

 マクセルは長い歴史を持つ魅力に満ちた企業です。しかし、最近の業績は苦戦しており、マクセルは自らの道を見失っているように外からは見えるかもしれません。私が役員と話す際に聞く重要な質問は、「マクセルの本当のアイデンティティは何か」、「何が強みで、強みを活かして、ポジティブな、重要な、そして根底を覆す(gamechanging)変化を通じて世界中にインパクトを与える製品を今後も開発していけるか」です。経営陣は自社のコア技術が何であるかを明確に把握しています。これは本当に重要な出発点です。今後、マクセルが改善できることは、コア技術の活用をよりフォーカスすることです。多くの会社同様、時間の経過とともにコア技術との関連性が強くない分野にまで製品ポートフォリオが広がってしまったと思います。

 社外取締役はポジティブな企業変革をどうサポートすればいいのでしょうか。本当のイノベーションや最も効果的な変革は、実は組織の「中」から生まれます。なぜなら、全てのアイデア、経験、技術力、そして不満が組織の「中」にあるからです。従って、社外取締役の役割は、ガバナンスの強化に加えて、「アイデアのプール」をリフレッシュするために質問をし、現状を問い直し、頭に閉じ込められている経営や社員の発想を「解き放つ」ことです。更に、社外取締役は、取締役会にてよりインパクトの大きい長期戦略や資本配分に関する議論の時間を増やすようアドバイスするなど、取締役会の議論を改善できます。最後に、M&Aなどの重要な戦略的意思決定を推進するために専門知識を提供することも、社外取締役の重要な役割の一つです。

 私の専門知識と経験は、企業変革を推進するために社内にある力の「解放」を支援することです。これは、私が投資先企業の取締役会に初めて参加したときに分かったことです。私は、社外取締役としてCEOと直接話せれば、CEOの潜在能力を引き出すことができます。海外事業の責任者と話せれば、彼らの誇りを聞くと共に不満も聞きだすことができます。要は、私がやっていることは、コミュニケーション、文化、組織の構造的なギャップを埋めることです。ギャップを埋めることで、「中の人(社員)」は直面している問題をよりよく理解できるようになります。私は、より良い意思決定とコミュニケーションを通じ、社員が既に持っているスキル、経験、知識や技術を「解き放つ」ことで、企業経営を改善するお手伝いをしています。それが私の役割です。

 新型コロナウイルス感染症の影響は今後何年も続くでしょう。マクセルは、この「危機」の「危険」の中から「機会」を見出すことで、どうすればより強靭な企業になれるかにフォーカスすることが必要です。そして、自分の能力を最大限に引き出すことで、社員が仕事に誇りとやりがいを持ち、より魅力の高い商品開発へのモチベーションを高めることができます。この危機の中にあっても、マクセルにはこのようなポジティブなサイクルを作り続けてほしいと思います。

マクセルホールディングス株式会社
社外取締役
ブライアン・K・ヘイウッド