貢献するSDGs

農業をより高品質、効率的に
IoTとAIでスマート農業を促進「ライススキャン」

農業就業人口の減少

農業就業人口(※1)の減少により、日本の農業は、ベテラン生産者のノウハウ継承や耕作面積の減少などさまざまな課題を抱えています。マクセルグループは、AI/IoTを活用して超省力・高品質生産を実現するスマート農業の促進を通じて農業をより高品質、効率的に行うサポートをします。

測定データを活用し、スマート農業を促進する

 水稲などの作物の葉色を簡易に測定して生育支援を行う「ライススキャン」は2018年6月よりサービスを開始しました。専用の照明付き接写型カメラデバイスで葉色画像を取得し携帯端末に転送し、携帯端末で判定を行い、測定結果をクラウド上に自動保存することで、従来の筆記・データ入力・集計が不要になります。
 また、測定データを用いたデータの見える化により適切な追肥管理・生育診断をサポートし、高品質かつ効率的な作物の生産に貢献します。

測定データの見える化、分析サービスを開始

測定結果画面イメージ

 農業分野、特に水稲栽培において、葉色管理による生育診断は、生産者が収穫量やたんぱく質含有量、検査等級を含めた最適条件を導き出す手段です。
 「ライススキャン」はブランド米や酒米だけでなく、抹茶の原料になるてん茶栽培など高付加価値農業での活用が期待されています。現在は関東・北関東エリアでの利用がスタートし、主に人員が少なく観測地点の多い試験場やメーカーによる契約農家との情報共有のために活用されています。
 そして2019年には測定日時、位置ごとに葉色の変化を可視化できる機能を追加し、集計したデータの見える化・分析機能を拡充しました。
「ライススキャン」はマクセルの肌チェックサービス「ハダモア」から着想し開発したサービスで、葉色をカメラで測定しています。測定者は「ライススキャン」で測定するだけで、従来は現場にいないと伝わりにくい葉色や位置情報まで記録できます。また、測定時は外光の影響を受けない構造で天候や時間に関係なく測定が可能です。

市場浸透に向けて

 葉色診断には葉色カラースケールやSPAD(※2)計(葉緑素計)での診断が浸透しているため、2018年にサービスを開始した「ライススキャン」はまず知名度を上げることが課題です。
 そのため、葉色カラースケールやSPAD計での診断に比べ、「ライススキャン」では葉色診断結果をクラウドシステムに自動保存し、データ解析に活用できるというメリットを市場へ訴求していきます。
 将来的にはエリア管理システムを導入し、生育状況を見える化により遠隔地にいる指導員やAIが適切な指導を行うことで地域全体の品質・収益向上に貢献していきます。

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