新製品と従来製品のCO2排出量における比較

LCAによる環境性能の見える化

 現在開発を進めている全固体電池を対象にLCA(ライフサイクルアセスメント)に基づいたCO2排出量、廃棄物、水使用量について環境性能の見える化に取り組みました。形状・性能・用途が異なるために比較製品はありませんが、その結果、素材製造から生産、流通、使用、廃棄に至るライフサイクル全体でのCO2排出量、廃棄物、水使用量が明確になり、今後これをもとに環境価値向上につなげていきます。

環境・CSR/CSV配慮製品

 環境負荷低減や、社会課題(SDGsの課題含む)解決についてマクセルの製品・サービスの貢献をアセスメント実施し、基準を満たした製品を世の中に出しています。

環境配慮設計アセスメント

 天然資源やエネルギーを消費して作られる製品・サービスは、調達・製造段階、流通・使用・廃棄に至るライフサイクル(LCA:ライフサイクルアセスメント)を通じて、地球温暖化や資源枯渇の要因になっています。環境に与える影響を最小限にすることが、環境配慮設計(エコデザイン)の目的です。

CSR/CSV配慮製品アセスメント

 持続可能な開発目標:SDGsは経済、社会及び環境での大きな課題を目標としています。2030年までに達成していく17ゴール、169ターゲットの国際目標に対して貢献するマクセルの製品・サービスを価値創造や応用性、適用範囲等を評価して認定しています。

環境配慮製品の売上高比率の推移

環境・CSR/CSV配慮製品の売上高比率の推移

 2000年から開始、2020年に100%を達成しました。
今後は製品・サービスの質向上を評価していく仕組みにレベルアップを計画していきます。

環境配慮製品登録事例

 マクセルグループでは、新製品の設計段階で環境配慮設計アセスメント項目に従って、ライフサイクルの各段階における環境負荷を定量的に評価・活用し、一定基準以上の製品を「環境配慮製品」として登録しています。2020年度は、レーザー光源液晶プロジェクターと各種オプション部品、車載カメラ用 レンズユニット、シリコン両面粘着テープ、UV剥離型ダイシングテープの各種テープ、全固体電池など、計25製品を登録しました。

環境・CSR/CSV配慮 製品登録事例

製品のリサイクル

 " 資源有効利用促進法"のもと、マクセル株式会社は一般社団法人JBRCに加入し、生産販売しているリチウムイオン電池についてはリサイクルマークを表示し、顧客にはその回収・リサイクルシステムの活用を啓発・推進しています。自社製電池の回収量は分かりませんが、JBRCの活動支援を通じて小型リチウムイオン電池の回収量は年々増加しています(JBRCデータ2020年度730t回収(前年比160%))。
 またプロジェクターについては、リサイクル促進を目的として2019年4月に広域認定制度の認可を環境省より受けました。ヘアドライヤー、電気かみそりについては小型家電リサイクル法の対象で、回収は各市町村にて行っています。

化学物質管理

 マクセルグループでは、REACH規則やRoHS指令をはじめとする各国法規制に対応した製品の化学物質管理を行っています。 具体的には「化学物質管理基準書」*に最新情報を取り入れて、活動を推進しています。電池についてはRoHS指令の対象外ではありますが、無水銀化等の検討に取り組み、マクセルが生産販売している各種一次電池・二次電池はRoHS基準を満たしています。
 RoHS指令対象物質の"鉛"は、有害化学物質であるために土壌汚染、海洋汚染や人体への影響などのリスクが課題になっていました。近年では一般家電などでは鉛フリー化がなされていますが、代替技術が確立されていなかった酸素センサは適用除外に該当して、現在でも鉛が使用されています。マクセルでは長年にわたる研究開発により、ガルバニ電池式酸素センサの鉛フリー化を実現すると同時に鉛フリー負極に最適な弱酸性電解液を独自開発したことにより、CO2の影響や他の酸性ガスの影響を受けにくい、長寿命で高い信頼性を持つガルバニ電池式鉛フリー酸素センサを製品化しました。
 また、PCB使用機器は保管及び処理状況を管理しています。 高濃度PCBについては2020年度にマクセル 京都事業所やマクセルフロンティア 岐阜工場にて処理を行い、期限前に完了させました。
 低濃度及び微量PCBを含有する処理待ちPCB使用機器については、今後順次処理を行っていきます。

貢献するSDGs